看護師 体圧分散用具

体圧分散用具を選ぶ際の秘訣とは


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体圧分散用具とは、床ずれを起こしやすい箇所への圧迫を減らし、床ずれを起こしてしまった場合の圧力をコントロールする為に使います。日常生活がどれくらいできているかなど、可能な動作に合ったものを選び、適切な体位変換とポジショニングを行うことを目的としています。

 

床ずれは、長時間同じ体制のまま寝ていると局所が圧迫され床ずれを起こしてしまいます。その長時間の圧力を減らし、局所に加わる圧力を分散することで予防ができます。

 

【看護師の知識】体圧分散用具を選ぶ時の秘訣とは?

 

また、沈める・包む・圧のかかる位置をずらしていくことで、一点にかかる圧を低くすることがポイントです。体圧分散用具は、床ずれ防止の為に使うことがほとんどで、患者さんの状態によって使う用具を変えていきます。

 

体圧分散用具を選ぶ際に基準となることが3つあります。

 

それは、患者さんが

 

@自分で身体の位置を変えることができるか
A骨の突出があるか
B45度以上頭を挙げた状態にしているか

 

ということがポイントとなります。

 

自分で身体の位置を変えることができるか、できないかで、体圧分散用具の素材を選びます。自力で位置を変えることができる場合は、ウレタンフォームなどの身体の動きを阻害しない素材を選び、自力では困難な場合には、体圧分散機能に優れ、体圧調整ができるエアやウォーターなどの素材を選びます。

 

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また、自力で身体の位置も変えられず骨の突出がある場合は、低圧状態が保てる2層式エアセルマットレスなどを選びます。45度以上頭を挙げた状態にしているか、していないかでは、体圧分散用具の厚みが決まります。骨の突出の有無にかかわらず、上に挙げていないなら上敷、上に挙げているのなら交換または2層式タイプを選択します。

 

体圧分散用具を使っていても、患者さん自身で身体の位置を変えられない場合は、2時間ごとに身体の位置を変えてあげなければなりません。ベッド・マットレス・素材は使用方法によって分けられています。

 

初めに、ベッド・マットレスについて説明します。

 

@特殊ベッド…ベッドとマットレスが一体化した体圧分散機能を備えた寝具です。コンピュータ制御によって体位を変えたり除圧ができる。

 

A交換マットレス…普段使っているベッドフレームに直接敷いて使うことができます。マットレスの中では、体圧分散機能が最も高いが、厚みが15p以上ある為、患者さんが端に座ってしまうと不安定になりやすので注意が必要です。

 

B上敷きマットレス…普段使っているマットレスの上に敷いて使用します。重ねるだけで使えるので、大変便利です。値段も安く、低圧保持機能があるものもあるが、上敷きマットレスが減圧できるのは、ベッドアップが30度以下の場合に限るので、使用時にチェックが必要です。

 

Cリバーシブルマットレス…片面が体圧分散マットレスとして使用することができます。患者さんの状態や予防する為に二面を使い分けることができます。圧分散面が7pほどの為、減圧できるのはベッドアップ30度以下に限る。

 

 

次に、素材からみた分類についてです。

 

@エア…空気で構成され、マット内圧を調整することができます。患者さんの状態に応じた体圧調整ができることが特徴です。ただし、安定感が得にくく、鋭利なもので壊れやすいこともあり、付属ポンプの騒音と定期的な保守点検が必要です。管理にも手間がかかります。

 

Aウォーター…水の量を調整することで、患者さんの状態に合わせた体圧調整ができます。ベッドアップした時もズレが少ないので、ズレによる床ずれ防止にもなります。水温管理が必要で、水の重量でマットレス自体が重いことから、介護者の負担増になりやすいこともあります。

 

Bウレタンフォーム…ポリウレタンに発泡剤を入れたものでできています。体圧分散効果があることからポジショニング用具の素材としても使われています。低反発のものほど圧分散効果がありますが、身体が深く沈みすぎて自力で体位を変えにくいことがあります。あまり自力で体位を変えられない患者さんは、特に注意が必要です。

 

Cゲル/ゴム…ゲル・ゴムによって構成されているマットレスです。耐久性・耐熱性・耐薬品性が高く、表面の汚れを拭取ることができ比較的管理が楽に行えます。底付きを起こしにくいことから、ズレ力の吸収力も高く臀部(お尻)への床ずれリスクが軽減されるメリットがあります。マットレスの表面温度が低いので、気温・室温に応じた体温維持管理が必要です。

 

Dハイブリッド…2種類以上の素材を使って構成されているマットレスです。現在は、ウレタンフォームとエア/ゲルなどが組み合わされたものもあります。

 

上記のように様々な種類のベッドや素材があるように、患者さんの状態も一人一人違います。患者さんの立場になって選択することも大切です。



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