看護師 呼吸ケア 応用

呼吸ケアの応用をしっかりと見に付けよう


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【看護師のスキル】呼吸ケアの応用をしっかりと見に付けよう

 

低酸素血症には4つの原因がある

  1. 肺胞低換気
  2. 呼吸する力が弱まり、1分間に肺に出入りする空気量が減少している状態。高炭酸ガス血症を伴っているためPaCO2の数値が高くなります。

     

  3. 換気血流比不均等
  4. 臨床で最大の原因です。血流量が保父な部分に換気量が少ない肺胞が多数存在している。そこに流れる静脈血が十分に酸素化されず、全体としてPaO2が低下します。喘息発作や肺炎、肺水腫、COPD,気管支拡張症などでみられます。

     

    痰が詰まったとき、肺塞栓などで血管が詰まったときにも起こります。体重の影響で、座っている場合は、肺の下側に血流が多くなるなど、姿勢によって状態が変わります。

     

  5. シャント
  6. 一部の肺胞でまったく換気が停止し、静脈血がそのまま流れていく状態。臨床では、痰が詰まることが原因で無気肺でよく見られます。Aよりも重症です。

     

  7. 拡散障害
  8. 一部の肺胞の肺胞毛細血管膜が厚くなり、ガス交換不能となった状態です。主に、肺水腫や間質性肺炎で起こります。

 

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低酸素血症の症状をアセスメントしてSpO2を予測する

 

低酸素血症の症状には、呼吸困難、不穏,見当誠障害、不整脈などがあり、さらに低酸素が進み重症になると、おおよそのPaO2値が予測できます。慢性呼吸不全の場合には、症状が現れにくいので、体を動かしている時の呼吸困難の有無をチェックすることが大切です。

 

 

低酸素血症の主な症状

症状 呼吸困難・心悸亢進 精神症状(不穏、興奮、見当識障害) 徐脈、昏睡
PaO2値 60〜40Torr 40〜20Torr 20Torr以下

 

*心悸亢進(しんきこうしん)……精神的興奮・心臓病などによって、心臓の動きが激しくなること
*見当識障害(指南力障害に同じ)……周囲を正しく認識することに障害が生じたこと)
*徐脈……脈拍数の少ないこと、またその脈

 

 

高炭酸ガス血症の症状と見極めも知っておこう

 

高炭酸ガス血症では、PaCO2が上昇すると、発汗、眠気、昏睡などの症状が現れます。慢性呼吸不全の患者さんは、安定期と比べてどのくらいPaCO2の数値が上昇したかが問題です。また、日中に呼吸補助筋と呼ばれる筋肉を使って、努力呼吸をしている患者さんは、睡眠時に高炭酸ガス血症になっている可能性があります。

 

例えば、COPD(慢性閉塞性肺疾患→下記@)によって肺が異常に膨らんでいたり、肺繊維症(→下記A)で肺全体が縮んで硬くなっている患者さんなどです。
その理由は、睡眠時の呼吸は、主に横隔膜のみで行われ、呼吸補助筋で呼吸している患者さんは、換気がうまくできなくなってしまうからです。

 

こうした患者さんは、NPPV(非侵襲的陽圧換気療法→下記B)により、睡眠中の呼吸をサポートする必要があります。睡眠時の低換気は見逃しやすいため、呼吸不全の患者さんには起床後に頭痛の有無を確認しましょう。朝に頭痛や頭重感があって、昼間にない場合、睡眠時に低換気になっている可能性があります。

 

@COPDとは、慢性呼吸器疾患の一つである。有毒ガスや微粒子の吸入、特に喫煙がきっかけとなり、肺胞の破壊や気道炎症が起き、息切れが生じる。
咳や痰が多い。

 

A肺繊維症とは、肺胞に線維組織が増え硬く縮んでしまい、ガス交換が不能となって呼吸困難になり、最悪の場合には、命に関る。治療困難な病気である。

 

BNPPVとは、患者さんの体に負担のかからない換気法である。鼻ないしは顔マスクを使用する。一定の圧を気道にかけることにより、気道が閉塞するのを防ぎ、無呼吸を減らす。

 

 

高炭酸ガス血症の主な症状

症状 手のぬくもり 発汗 はばたき振戦(→下記) 傾眠 頭痛・昏睡
PaCO2値の上昇値 5〜10Torr 10〜15Torr 15〜20Torr 20〜30Torr 30Torr以上

 

はばたき振戦…… 神経症状の一つで、腕を伸ばしたり手を広げたりしたときに、あたかも羽ばたいているように手関節や手指が速く震えること



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