患者側のモラルハザードが問われる

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患者側のモラルハザードが問われる

 

フリーアクセス制を特徴としているのが、我が国の国民皆保険制度である。フリーアクセス制とは、どのような症状の利用者であれ、自由に医療機関での受診が行えるというシステムです。このシステムがあるため、本来であれば救急患者や入院患者に対して高度な医療を提供すべき大病院に軽傷の患者が訪れるということ起こっている。

 

こうしたことが過重なまでの医師の労働負担につながってしまい、所謂立ち去り型サボタージュによる医療崩壊が起きた。患者が集中的に受診することで、許容し得る範囲を超えた救急患者の受け入れを病院が拒まざるを得ない状況となるなど、本来であればプライマリーケアを担うべき診療所と大病院が連携不足に陥ったり、情報の提供が不足したりすることによって、数の限られた医師のマンパワーが十分に活用されていないという現実がある。

 

フリーアクセス制の下では、365日、24時間休日でも夜間でも受診を受け付けているため、気分が悪い、腹痛や発熱といった軽傷の患者が「会社を休まなくていい」「昼間に比べて待ち時間が短い」などの自分の都合で、まるでコンビニに行くかのような感覚で受診する「患者」が増えている。

 

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また、上記のような理由で深夜に救急車を呼ぶ「患者」も存在している。当直の医師や看護師はこのような「患者」への対応のために一睡もすることができず、心身ともに疲れ切ってしまうのだ。現状がここまで悪化しているにもかかわらず、主たる医療従事者の業務行為を定めている保健師助産師看護師法や医師法は制定された1948年から大幅には改正されていない。

 

寛矢を拒否するには正当な理由が必要なため、現状では行えないのである。現在の規定は医療現場の実情に即したものとななっておらず、むしろ分業体制を構築する上で大きな障害にすらなっている。利用者及び患者にも大きな問題がある。

 

 

軽傷での救急車の呼び出しや大病院への外来の集中、未健診の妊婦の大病院への搬送など、慎に高度な医療サービスを必要としている者が受診や治療を妨げられるといったことも起きている。

 

こうした問題の責任は決して医療サイドにあるわけではなく、公的で限られた医療資源を十分な理由もなく利用する患者や利用者側にある。医療現場の疲弊を利用者側のモラルハザードが加速させているのである。



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