救急医療の政令改正の効果は?

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救急医療の政令改正の効果は?

 

政令の改正が行われたことで、救急は正式な標榜が認められる診療科の地位を得た。政令の改正とともに、調整官(コーディネーター)制度も始まった。この制度は、地元の事情に通じた救急医療の専門医を県単位で毎日、コーディネーターとして設置するというものだ。

 

特に、平日は午後の4時から翌朝の8時、そして休日に5回以上病院から受け入れを断られ、病院探しに30分以上の時間が掛かった際にコーディネーターが対処することとなる。2008年度について厚労省はすでに7億円の予算を組んでおり、1県当たり3000万円の費用を見込んでいるそうだ。

 

前出の医師によれば、実際に始まらなければ結果はわからないが、病院に救急隊員が電話をし断られ、次いで同じ病院にコーディネーター医師が電話をしたとしても、病院側が医師不足などの物理的な理由でNOと言えば状況は変わらないでしょう。救急隊員が連絡してきたら断り、医師ならば受け入れるというのは、

 

現場を経験したものとしては、到底ありえない。問題は、救急病院数の減少にある。たらい回しに関連して東京都で注目されているのが、東京民間救急コールセンターである。これは、救急車の役割を民間の会社が果たそうというものだ。年間で約66万件の出動回数を数える東京の救急車は、出ずっぱりという状況が続いている。

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こうした状況が放置されればたらい回しどころか、救急車が救急患者のもとに到着しないということすら起こり得る。この民間救急が人気なのが米国だが、値段が高いことが1つの難点とされている。搬送1度につき10数万円を請求される場合もあるという。これは米国の事例だが、カナダでは日本円で1万円を切ることもある。

 

では、我が国の状況はどうだろうか。もちろん地域や業者によって価格に差が生じるが、東京民間救急コールセンターでは、30分の搬送で凡そ3500円で、3000円が30分ごとにプラスされ、ストレッチャーや酸素ボンベの使用には別途料金が必要となる。

 

タクシーとほぼ同じ使用方法で、赤信号では停止し速度も厳守、赤色灯やサイレンの装備は許されていない。上述の会社以外には大阪民間救急サービス(大阪・阪南市)、東京民間救急サービス(東京・新宿)がある。

 

 

しかし、こうした会社によって救急医療の危機的な状況が根本的に改められるわけではない。まずは法的に、偽の患者に救急車を呼ばせない仕組みを整備すること、そして救急を標榜した病院の数を増やすことが必要だ。



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