医師不足の現状について

医師不足の現状について


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フジテレビ系で2008年の7月にスタートしたコード・ブルーが20%を超える視聴率を記録し(ビデオリサーチ調べ)、Tomorrow(TBS系)も16.8%の視聴率を記録し、上述のコード・ブルーに次いで高い数字を記録するなど、医療系の社会派ドラマが人気を博しています。

 

医療への関心の高まりが現れているとも思えるが、事の性質上決して絵空事では済まされない。後期高齢者医療制度は施行から現在に至るまですさまじい批判の嵐にさらされている。また、医師不足を筆頭とした医療崩壊も医療の現場から声高に叫ばれている。

 

医師不足の現状について

 

主要なメディアが医師不足の問題を取り上げ始めた2003年頃から、医療に関する社会的な関心も高まってきた。2003年には医師名義貸しという地域医療崩壊の引き金にもなった問題が取り上げられた時期であった。

 

医師の名義貸しと地域医療の崩壊は実のところ密接に関わり合っていたのである。大きくはこの2点が医療制度を危機的な状態へと導く引き金になったわけである。医学部を持つ旧帝大の所在地が西に多く東に少なかったことを背景として、医師数は西高東低と言われてきた。

 

この課題については医師の地域偏在化を解消するという視点からこれまでにも解決策が施されており、無医大県解消政策など(1981年まで)によってある程度の是正は行われてきました。

 

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しかし、2004年に外科や内科、救急部門など様々な臨床分野での研修を実施することを必修化することなどを定めたいわゆる新臨床研修医制度の導入によって、それまで医師の偏在化という表現によって覆い隠していた医師数抑制政策による医師の絶対数の不足が一気に明るみに出され、様々な副作用をもたらしました。

 

新臨床研修医制度が導入されたことで研修先の病院を研修医自らが選択できるようになり、制度の導入前までは多くの研修医を抱え、医師の派遣を僻地の医療機関などに対して行っていた各大学内の医局には深刻なマンパワー不足が生まれました。

 

大学の医局はこうしたことに対応するために、医師を派遣先から引き揚げ、引き上げの対象となった病院の中には閉鎖に追い込まれたところもありました。長野県の赤十字病院は医師不足のために閉鎖し、北見赤十字病院では過重労働を理由に内科の医師6に中5人が一挙に退職し内科の全面閉鎖が起こり、静岡県においては派遣先が産婦人科医の撤退を申し入れました。

 

 

これらはいずれも2008年に新聞報道によって知らされました。こうした事例は氷山の一角であると想像されますが、ではなぜ、医療機関に派遣した医師を引き揚げるという事態が起こったのだろうか。

 

理由は簡単で、医師不足という問題を自らの大学が抱えており、医師確保のために大学の医局が奔走することになったためである。こうした現象は医師の貸し剥がしとも表現される。こうした事象が起こったために医師を大学病院から派遣してもらうことで支えられていた病院などが立ち行かなくなったわけである。



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